2025年の大阪万博のユニフォームデザインに携わりたい自分の勉強も兼ねて1970年大阪万博EXPO'70の制服をご紹介。
今回も「日本万国博覧会 パビリオン制服図鑑」(河出書房新社 編著:大橋博之)を参考に解説します。
4回目の今回はアメリカ館の制服です。
赤、白、紺の配色は星条旗をイメージしたもの。
シンプルで動きやすいデザインでアメリカという国のスポーティさを表現しています。
アメリカ館はその名の通り、アメリカをテーマにしたパビリオンです。
展示物は写真や絵画、建築に民芸、スポーツなど幅広いものでした。
そして展示のキモとなったのはアメリカがこの頃から力を入れていた宇宙開発の展示物。
人類初の月面着陸で降り立った「静かの海」の着陸地点の模型
宇宙服にフリーダム7、マーキュリーカプセル、ジェミニ12号など、
人類の夢とロマンが詰まった数々の展示物にたくさんの人が魅了されました。
その中でも一番の話題となったのが、あの「月の石」でした。
子供だけでなく大人までも一目見ようと押しかけたほど大人気だった月の石。
私も一度福岡県のスペースワールドで見たことがあります。
「ああこれが万博でたくさんの人を魅了した月の石なのか」
そう思うと過去に月の石に思いを馳せた人たちと気持ちが繋がった気がしてちょっと嬉しかったのを覚えています。
さてユニフォームについてですが
アメリカ館のユニフォームは合服と夏服ではデザインがかなり異なります。
合服は白を基調としたところにベルトやタイで紺のアクセントが入っていますが
夏服はその逆で紺をベースに白のラインが襟元と袖、裾に白のラインが入ったシンプルなワンピースです。
至ってシンプルなデザインのため一見ユニフォームには見えないのですが
合服、夏服共通の赤いベレー帽を合わせることにより、存在感が引き立ちます。
余計な装飾を加えずにシンプルかつスポーティーな印象を与え
スッキリと見せるところにアメリカという国のアイデンティティを感じます。
さらに合服と夏服の色をミックスし、縦の切り返しを生かしたカラフルなワンピースも作られました。
こちらもアメリカ国旗を思わせるデザインで、縦に色を配置したことにより大胆さと存在感が際立っています。
(どういうデザインかは今後イラストを描いてこちらの記事に追加したいと思います)
素敵なユニフォームをデザインなさった方は
…実は手元の資料では不明とされています。
えええ〜こんなに可愛いデザインをした人が誰なのかわからないのか…
いつかデザインした方のお名前がわかるといいなあ。そしてここにちゃんと書きたい。
万国博はホスト、ホステスのみなさんも展示品の一つという位置付けでした。
どの角度からでもアピールを欠かさない。
その細やかなこだわりひとつひとつがこの大阪万博を今日まで色あせることなく
多くの人を魅了し続けている理由のような気がしています。
ブログを書くのに参考にした 「日本万国博覧会 パビリオン制服図鑑」のリンクは前の記事に貼ってあるのでそこからリンク飛んでいただければと思います〜
chiguhagu-metro.hatenablog.com